コロナ禍での病院経営(2)
田中です。
前回のブログの続きです。
tanaka-corp-plan.hatenablog.com
補助金が多いほど収支が良いのではないか、と仮定し、
まずは補助金と収支の関係性をみました。
A病院は補助金額がトップで収支も良いのですが、
次に収支が良かったのはE病院で補助金額が一番少ない病院でした。
補助金と収支の2軸でプロットしたのが上図です。
補助金額が増えていくと一旦収支は悪化し、
その後、再び良化していく様子がわかります。
仮説のひとつとして、補助金を受けるか受けないか、
すなわちコロナ対応を積極的にするかどうか、
病院の態度を明確にすることが経営にプラスになる、という可能性です。
次に補助金額が何に比例しているか、を調べました。
予想通り、コロナ受け入れ患者数が増えるほど
補助金額がふえていくことがわかります。
ほとんどの病院が直線に載ってきましたが、
F病院だけは線から大きく下回っています。
何らかの要因で金額が少なくなっていることが想像されます。
最後に効率的な運営と収支を調べてみました。
病床回転数=月最大のコロナ受け入れ患者数÷コロナ病床数とし、
病床回転数が大きいほど、効率的な病床運営ができていると仮定しました。
そして、この回転率と収支に何らかの関係性がないか、調べました。
効率よく運営できている病院ほど、収支が良いのでは、と考えましたが、
意外なことに検証結果はその逆になりました。
私が見えていない要因はどのようなものか、知りたいものです。
新規事業を企画するときには、
数少ないデータから傾向や特徴を探すことがあります。
前回と今回のブログでは、同じような手法を使って、
これら6病院においてコロナ禍での影響が見いだせないか集計してみました。
では、また。