株式会社農業総合研究所(2)
農業をテーマにしたベンチャー、農業総合研究所を調べていました。
tanaka-corp-plan.hatenablog.com
事業内容は、集荷拠点で集荷した農産物を
スーパーのインショップ(農家の直売所)に届けて販売する
という流通プラットフォーム事業です。
流通プラットフォーム事業といっても、実際には3つの形態があります。
大きくは「農家の直売所事業」と「産直卸事業」の2つに分かれます。
さらに「農家の直売所事業」は、委託販売と買取委託に分かれます。
「産直卸事業」は、卸販売のみです。
委託販売は、スーパー等の直売コーナーで委託販売を行う
流通プラットフォームを提供するものです。
流通総額のうち、手数料部分が売上高となり、売上原価は原則的に発生しません。
買取委託は、農産物を買取り、スーパー等で委託販売をします。
流通総額のうち、スーパー等の販売手数料を差し引いた金額が売上高となります。
この場合の原価は、買取仕入高になります。
最後の卸販売は、農産物を買取り、スーパー等へブランディング化した上で
販売するものです。スーパー等へ販売した金額が売上高となります。
この場合も、原価は買取仕入高です。
このように事業の形態によって、流通総額に対する売上高の割合や
原価の発生の有無が異なってくるので、分析の際は注意が必要になります。
今後は、売上高ではなく、流通総額を基準に数値を見ていくことにします。
まずは流通総額を確認します。
流通総額は年々増加しており、2021年は120億円を超えています。
大半は「農家の直売所事業」が占めていますが、
2021年は「産直卸事業」も増加が見られますね。
次回からは、この流通総額を基準にして、利益率等を見ていきます。