Excelを使ったカイ二乗検定
調査をして二つのグループ間で見られた差が
統計的に有意な差かどうかを知りたい場合があります。
平均の差であればExcelでもT.TEST関数で簡単に計算できます。
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しかし、割合の差の場合は、T.TEST関数のようには計算できません。
R言語を使えば簡単に求めることができます。
例えば、グループAは成功した人が160人で失敗が40人、
一方、グループBは成功が120人で失敗が80人だったとします。
成功率はグループAが80%、グループBが60%となりますが、
これだけでは統計的に有意差があるかどうかまではわかりません。
R言語を使えば簡単にp値を求めることができます。
この例であればp値は5%より小さいので、
統計的な有意差があるとみなせます。
R言語であれば、160、120、40、80という4つの数字を
関数に入力するだけでp値を計算することができます。
ExcelにもCHISQ.TEST関数があり、カイ二乗検定を行うことができます。
しかし、R言語とは違って、160、120、40、80という4つの数字を
関数に入力するだけでは計算できず、少し事前準備が必要となります。
具体的には、実測値をもとにして期待値を計算する必要があります。
上記の例であれば、グループAで成功する人の期待値は、
200 × 280 ÷ (280 + 120) = 140 となり140人です。
これを他の組み合わせについても計算します。
そして、CHISQ.TEST関数に実測値と期待値の2つを入力することで
p値が計算されます。もちろん、R言語と同じ値になります。
このようにExcelを使ってもカイ二乗検定を行うことができますが、
期待値の表を事前に作るというステップが必要になります。