田中経営企画室 調査報告書

経営企画室 調査企画担当の田中が、新規事業や既存事業に役立つような情報を探し、集計し、スライド化したものを公開していきます。

平均寿命(3)

田中です。

 

前回のブログでは、平均寿命の男女差を見ていきました。

 

tanaka-corp-plan.hatenablog.com

 

今回は、この男女差がどれくらいの割合で伸びてきたのかを見ます。

 

まずは過去10年間の年率での成長率を、

横軸を男性、縦軸を女性にしてプロットしてみました。

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男性と女性の成長率が同じであれば、直線上にプロットされます。

見てみると直線よりは右下になっているものが大半ですね。

つまり過去10年は女性より男性のほうが平均寿命は伸びてきたと言えます。

この中には、男性の平均寿命が短かった

ロシア連邦リトアニアラトビアエストニアが含まれています。

 

反対に直線より上にプロットされている国には、

インドネシア、インド、トルコ、南アフリカがあります。

南アフリカは、エストニアと同じくらい男性の寿命が短かい国でしたね。

インドやインドネシアは、男女差が少ない国でした。

 

具体的な違いをみるために、インドとロシアを比較してみました。

 

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1960年からの変化をみると、インドは男女差がなく、

ほぼ一定の割合で平均寿命が伸びてきたことがわかります。

 

ロシアは、インドに比べると大きな伸びは見られません。

男女差が開いたままになっていることもわかります。

ただし、過去15年くらいは男性の伸びがインド並みになっていますね。

 

国によって、これほどの違いがあることがわかりますね。

また、今後もこの傾向が維持されるのか、気になるところです。

 

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最後に2019年時点の平均寿命を横軸、過去10年の年率成長率を縦軸にして

各国をプロットしてみました。

全体的な傾向としては、日本を先頭として右下に向かっていることがわかります。

 

どの国も85歳弱の日本に向かって平均寿命を伸ばしてきているわけですが、

日本に近づくほど成長率が鈍化していることがわかります。

近年、高い成長率を維持してきたインドやロシアも

日本に近づくにつれて成長率が落ちてくることが予想されますね。

 

近似直線にのってこなかった成長率の低いメキシコや米国は

少し特殊な背景があるのかもしれません。

 

では、また。

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