田中経営企画室 調査報告書

経営企画室 調査企画担当の田中が、新規事業や既存事業に役立つような情報を探し、集計し、スライド化したものを公開していきます。

旅行業界に対する新型コロナの影響(2)

田中です。

 

前回は宿泊者数を全体と、日本人・外国人で分けて見てみました。

 

tanaka-corp-plan.hatenablog.com

 

今回は宿泊施設タイプ別に見ていきます。

まずは全体の稼働率です。

 

f:id:tanaka-corp-plan:20210807100956j:plain

 

2011年の落ち込みは、東日本大震災の影響でしょうか。

2011年から2019年にかけて、ほぼ毎年稼働率は上昇しています。

近年は60%を超えている状態ですね。

それが2020年は半減の34.3%まで落ち込んでいます。

コロナ前の1、2月を含めてですから、これも凄まじいものがありますね。

 

f:id:tanaka-corp-plan:20210807101144j:plain

 

今度は、2009年の稼働率を100として、施設タイプ別に稼働率の推移を見ました。

旅館は2011年に大きく落ち込み、その後は微増が続いていましたが、

2020年には2009年の半分まで落ち込みました。

 

リゾートホテルは、2011年に落ち込みましたが、旅館ほどではありませんでした。

その後、稼働率を維持しているシティホテル、ビジネスホテルを追いかけ、

追いついたところで、2020年の落ち込みですね。

 

ビジネスホテルやシティホテルは2011年でも稼働率は微減で持ちこたえ、

その後は上昇していました。しかし、旅館やリゾートホテルと同じように

2020年は大きく落ち込みました。特にシティホテルの落ち込みが目立ちます。

 

f:id:tanaka-corp-plan:20210807102019j:plain



最後に、直近2年の稼働率を見ました。これは実際の稼働率です。

いずれも新型コロナが広まり出した2020年4、5月に大きく落ち込み、

その年の後半に向けてはGo To トラベルもあって大きく戻しました。

 

しかし、年末年始あたりからは再度落ち込み、

その後、やや戻す、といった程度でしょうか。

結果として、リゾートホテルやシティホテルはコロナ前の1/3、

旅館やビジネスホテルは1/2になった、ということになります。

 

シティホテルはコロナ前の稼働率が高かっただけに

1/3になった稼働率は経営に大きな影響を与えていそうです。

 

東日本大震災とコロナ禍が与えた影響の違い、

施設タイプ別による違いが見えたように思いますね。

 

では、また。

(注意)■ 本ブログは、著者の調査スキル向上とそのスキルレベルの認知を目的に作成しているものです。■ 収集した情報は、一般に公開されている情報や報道等であり、非公開情報や内部情報は含まれておりません。■ 信頼できると思われる外部情報等に基づいて作成しておりますが、情報の正確性、信頼性、完全性を保証するものではありません。■ 本ブログの情報を利用されたことにより生じるいかなる損害についても責任を負うものではありません。